サルサレート とは NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の系に属するサリチル酸のジマーであるプロドラッグであり、AMPKβ-1アイソフォームの薬物結合ドメインと直接相互作用することでAMPKを活性化させる。このため、サルサレートはADPKDにおける薬剤の転用(リポジショニング)における主要な候補として浮上している。
新規化合物の有効性を評価する際、使用するモデルに応じて、有効性試験においてさまざまな対照化合物を用いることができます。P18 ADPKDマウスモデルでは、有効性試験の対照化合物としてトルバプタンが頻繁に使用されます。しかし、AMPKシグナル伝達経路の上流または下流の標的を重点的に研究している創薬担当者にとっては、サルサレートが参照化合物として適切な代替候補となる可能性があります。
前回のニュースレターでは、文献の結果と同様に、サルサレートが当研究室のADPKDマウスモデルにおいてPKDの進行を遅らせたことを示しました。これまでの結果と同様に、本稿では、サルサレートを投与されたADPKDマウスにおいて、 腎臓体積の有意な減少 (超音波検査により評価;データは体重で補正済み) (図1) を示すだけでなく、嚢胞性腎疾患の重症度 (嚢胞指数) c対照群(溶媒投与群)のマウスと比較して(P=0.0001; 図2)。 また、本研究では、サルサレートによる治療が生存率の有意な改善と関連していることも示した(P=0.0146) 図3)。
FIGURE 1. Salsalate treatment (0.25% in food) reduces kidney volume (corrected for body weight) in the ADPKD mouse model. Compared to Pkd1 KO mice administered with vehicle (food pellets), Salsalate–fed Pkd1 KO mice have significantly lower kidney volume at post-natal day (PND) 97 (P<0.001).
図 図2. サルサレート による処理(飼料中0.25%)は、 嚢胞指数(%)を を低下させる。(A) Pkd1欠損マウスと比較して Pkd1 KOマウスに溶媒(ペレット)を投与した場合と比較して、 サルサレートを投与された サルサレートを投与された KOマウスでは 嚢胞指数に 嚢胞指数が有意に低下した(P=0.0001)が認められ、これは腎疾患の病態生理学的改善を示唆している。 (B) 代表的な組織像 健康な マウスから採取した腎臓の (C) Pkd1欠損マウスから採取した腎臓の Pkd1 KOマウス(溶媒投与群) マウスから得られた腎臓の代表的な組織像。 (D) から採取した腎臓の代表的な組織像 Pkd1 KO サルサレートを投与した動物から採取した腎臓の代表的な組織像。 溶媒投与群と比較して、 サルサレートを投与された マウスは では、嚢胞のサイズが小さく、分布も少ない(矢印)。
図3. サルサレート による治療(飼料中0.25%)は、 Pkd1 KOマウスの生存率を向上させる (P=0.0146).
New publication featuring InnoSer’s ADPKD Mouse Model
A new publication using InnoSer’s ADPKD mouse model shows that computational drug discovery approaches arise as an attractive way to identify and understand potential new treatments for traditionally underserved rare diseases.
In this paper, researchers from Healx show that the anti-parasitic drug, Mebendazole, is a potent anti-cystic agent, ameliorating the diseased kidney phenotype of ADPKD mice (Brownjohn et al. 2024). This was marked by a decrease in cystic index, reduction in kidney volume, and blood urea levels in ADPKD mice. This research shines light on novel drug discovery approaches, aimed to support the discovery and development of novel therapeutics to treat rare diseases such as ADPKD.
当社のADPKDマウスモデルおよびそれが研究にどのように貢献しているかについて詳しく知りたい方は、ADPKDマウスモデルのページをご覧ください。
New Assay Introduction – Nephrotoxicity Assessment
Given that nephrotoxicity is currently one of the leading causes of drug failure in the drug development process, early-stage tests to rule out nephrotoxicity are imperative to develop safe, efficacious investigational compounds with low toxicity profile.
InnoSer’s nephrology team is happy to announce that we are now offering comprehensive in vitro services to evaluate and detect potential nephrotoxicity of novel investigational compounds to help de-risk drug development. Compared to current screening models, InnoSer’s conditionally immortalized proximal tubule epithelial cells (ciPTEC) provide superior translational value in closely mimicking human kidney physiology.
ciPTECsを用いて腎毒性試験を行う利点は、 ciPTECsを用いて腎毒性試験を行う利点は、創薬の非常に初期の段階で腎毒性のある化合物を正確に特定できる点にあります。そのため、腎毒性の可能性がある化合物の数を大幅に減らして、生体内での前臨床試験段階に進むことができ、その結果、新規化合物の有効性および安全性プロファイルに対する信頼性が高まります。
簡単に言えば、ciPTECsは、流入型トランスポーター(OAT1、OAT3)を介した薬剤の取り込み、薬物間相互作用、腎毒性(細胞生存率)、および薬剤とトランスポーターの相互作用を評価するために使用でき、その応用例は 図4に示されています。 ciPTECsは、100%の特異度(偽陽性なし)と75%の感度を示すことが確認されている。
図2. 以下の方法を用いた腎毒性アッセイの適用例 ciPTECを用いた腎毒性アッセイの適用例。(A) 本研究では、 ciPTECs を用いて、メトトレキサートとセツキシマブとの間の作用機序的な相互作用、およびそれが腎臓におけるメトトレキサートの輸送と細胞毒性ポテンシャルにどのような影響を与えるかを調査した。 (B) その結果、セツキシマブはEGFR シグナル伝達 を介して ciPTECsにおいて、セツキシマブがEGFRシグナル伝達を介して薬物トランスポーターの機能を変化させることが示された。こうした輸送機能の変化により、メトトレキサートおよびシスプラチンの腎毒性が増強される。 図は、Caetano-Pintoら(2017)の許可を得て転載したものである。
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